ボートレースで高配当が生まれる理由

情報過多の時代に出た2連単57万円

2連単で57万9900円という新記録が出ました。
これまでの最高額は1968年、三国ポートで出た37万5450円でした。まだ選手情報などが十分にファンに伝わっていない時代だったので、こんな大きな配当が出たのかと思われていました。十分すぎるくらいのレース情報が流される今のポートレースで、2連単で30万円台の配当なんて夢物語と思われました。それが、2連単57万9900円です。

勝ったのは118期の新人、新開航でした。やまと学校(ポートレーサー養成所)では優秀な成績を残しています。デビュー節に1着を獲る選手もいるくらいなので、新開が1着になっても不思議はありません。2連単の記録だけでなく、3連単でも超高配当が数多く飛び出すようになっています。
2013年に3連単20万円以上の配当が飛び出した回数は28回でしたが、16年になると37回に増えています。10万円以上についても同じです。

18年は1月25日時点で3連単10万円以上の配当は24回もあります。1日1回のペースで10万円以上の超高配当が飛び出していることになります。

超高配当が飛び出すには、絶対的な人気を背負った選手が敗れ、まったく舟券の対象と思われていない選手が上位着に絡んでくるケースしかありません。

有名選手が一般競走で簡単に負ける

16年の津のお盆レースで地元三重のエース·井口佳典が着外になったレースが3回ありました。3
連単の配当は44万7920円、21万4520円11万2480円といずれも10万円超の配当になりました。

超高配当が出やすいのはシード番組です。シードされた1号艇が敗れて高配当が出ます。出力低減
モーターになってからは、実績のないモーターを手にした実力者が、良いモーターを引いた伏兵にパ
ワー負けするシーンが増えました。モーターの仕上がり状態の見極めが大切になっています。選手の
名前や枠番だけで舟券を買っていても裏切られるだけです。

有名選手も機力がなければ並みの人

有名選手というだけで、先入観を持って展示航走を見る傾向があるようです。特に、元選手の解説
者にその傾向が見られます。同じような動きしかしていないときは、勝つか負けるかは五分五分、枠
番が悪いときも勝つか負けるかは五分五分です。
そうしたことを踏まえて、勝つケースと負けるケースの舟券作戦を立てなくてはならないのに、「何
とかしてくれる」と理由にもならない理由を立てて予想をした結果、人気選手が敗れて超高配当が飛
び出すのです。

SG前の有名選手は負ける可能性大

モーターをつねに出すためには、プロペラを始めとしたモーター調整が欠かせません。SGの前に
なると,選手はSGに合わせたプロペラゲージを作ります。そのためのテスト期間に当たるのが、直
前に走る一般競走です。当然ながらスタートで無理する気持ちもありません。目の前のモーターを出
す気はなく、スタートも行かないのなら、負ける要素はいくらでもあるということです。
有名選手が負けるのは、スタートで先手が取れないことです。モーターが出ていれば、スタートが
決めやすいので、スタートタイミングも早くなります。
実況画面には、最近3ヵ月と今節の2種類のスタートに関するデータが表示されます。2つのスター
トタイミングとスタート順を比較して、今節の方が遅ければ「スタートを行く気がない=負ける可能
性がある」ということです。